EPSON 複合機のスキャナをネットワーク越しで使う

ある日、我らが MMRT Daily Life を拝見しておりますと、Ubuntu 10.04 にプリンタの設定をされているではないですか。 そうだ、忘れていた! ということで、ぼくも Ubuntu にプリンタ設定をやろうとして、はたと思い出す。

そうだ、複合機のスキャナをネットワーク越しに使おう!(←いんすぱいあざねくすと)。。

Ubuntu10.04とMP600 – MMRT daily life

ウチのMP600はNASにぶら下がったネットワークプリンタなのですが、さすがにスキャナーは使えません。ってか、XPでも無理! 買替えるならLinuxにも強い最近評判のブラザーがいいのかなぁ?とか妄想中です。 :)

うちの EPSON PM-A890 はプリンタ + スキャナの複合機、これが USB で CentOS に接続されています。 NAS につなぐのと一緒ですね。 🙂

普段は Windows からネットワークプリンタとして使われていますが、Masayan さんと同じようにこの接続形態にするとスキャナが PC から使えない、というわけででてくる、sane-backend のお話です。

sane01

sane に関しては昔ずいぶん苦戦して設定したもんですが(そしてなんか安定しなくて使っていなかった)、CentOS も新しくしたし意外とすんなりいくのではという淡い期待の元作業開始。

Linux でスキャナを使うのが sane という一連のパッケージで、アプリケーションがスキャナフロントエンドとバックエンドにプログラムが分かれています。 フロントエンドとバックエンドはネットワーク越しに通信できるので、これを利用してネットワークスキャナにしてあげる感じです。

てなわけで、まずはバックエンド、スキャナが USB でつながっている CentOS 側の設定。

sane-backend のインストール、EPSON の Linux ドライバのインストール。

Linuxドライバー|アヴァシス株式会社

ホーム > 製品/サービス > Linuxドライバー

ドライバの .rpm をダウンロードした上でこんな感じでした。 依存関係でひとつおこられたので、libtool-ltdl パッケージを入れています。

# yum install sane-backends
# yum install libtool-ltdl
# rpm -ivf iscan-2.24.0-4.i386.rpm 

/etc/sane.d/dll.conf に epkowa が入っていることを確認。(なければ追加です)

#umax_pp
umax1220u
v4l
#
# The following backends are not included in the sane-backends distribution
# If you want to use them, download them from their webpages and read their
# documentation 
#
# HP OfficeJet backend homepage: http://hpoj.sf.net/
# Uncomment the following line if hpoj is installed:
#hpoj
epkowa

ドライバが読まれているか sane の scanimage コマンドで確認。

$ scanimage -L
device `epkowa:usb:001:003' is a Epson (unknown model) flatbed scanner

epkowa デバイスでてきたら、ばんざい。 🙂

でもって、ネットワーク経由で sane-backend を起動するために、xinetd のインストールと、conf の設定。 saned ファイルをつくって xinted を restart です。

# yum install xinetd
# cat /etc/xinetd.d/saned 
service sane-port
{
    disable     = no
    port        = 6566
    socket_type = stream
    wait        = no
    user        = root
    server      = /usr/sbin/saned
}
# service xinetd restart

6566 ポートを iptabels でふさいでいたら開けてあげます。これでバックエンド側の準備は完了です。

次はフロントエンド。 まずは Ubuntu 10.04 からやってみます。

10.04 のデフォルトインストールに Simple Scan というアプリが入っています。 これも sane を使っていますので、sane の以下のファイルを編集してネットワークを見に行かせます。 192.168.0.100 はバックエンドをいれた CentOS の IP アドレスです。

$ cat /etc/sane.d/net.conf 
# This is the net config file.  Each line names a host to attach to.
# If you list "localhost" then your backends can be accessed either
# directly or through the net backend.  Going through the net backend
# may be necessary to access devices that need special privileges.
# localhost
192.168.0.100

これで Simple Scan を起動してスキャンボタンをおせばネットワーク越しにスキャナが動いてスキャンされるハズです。 Simple Scan はその名の通りシンプルなので、別アプリ xsane をいれると以下のように詳しい感じでスキャンできます。

sane02

次は Windows。

Windows でスキャナを使うときは Twain というのを使うことが多いと思いましたが、Twain と sane をブリッジしてくれる SaneTwain というアプリがあります。 とりあえず、これに Sane のフロントエンドが含まれていますのでこちらで。(実は Windows 7 で Twain の動かし方が分からなかった。。

SaneTwain

When I bought a new scanner some time ago, I chose one which was supported by SANE, as it seemed logical to me to connect it to my Linux server, so I could use it from my regular Windows desktop, or from my laptop.

ScanImage.exe を動かして、バックエンドの IP アドレスを指定します。

sane03

設定も細かくできますね。

sane04

よい。 🙂

さてさて、スキャナも使えるようになったしようやく次は Ubuntu からプリンタを。。

[tegaki]ずがーん! 64bit 版のバイナリがないっ![/tegaki]

64bit 問題勃発。。(笑)

実は EPSON さん Linux ドライバはソースも公開されているので、コンパイルすれば 64bit 版のドライバつくれるのですが、相次ぐ依存関係の欠如のため今日はダウン。。 また次回に。。(←弱い。。

Ubuntu Netbook Remix に XBMC をインストール

先日インストールしました Ubuntu 10.04 Netbook Remix の調子がいいので、IdeaPad 動作用にマルチメディアプレイア XBMC を動かしてみました。

Netbook Remix もフル画面インターフェースを準備していますが、XBMC も基本フル画面なので相性がいいかなという趣旨でしたが、やはりこれがなかなかよい。 16:9 液晶をもつネットブックをポータブルプレイアするのにちょうどいいのではないでしょうか。 🙂

About  XBMC

XBMC is an award-winning free and open source (GPL) software media player and entertainment hub for digital media.

XBMC は初代 XBOX をはじめいろいろなプラットフォームで動作しますが、ここでは Ubuntu Netbook Remix で動かしています。 PPA にリポジトリがありますので、インストールは簡単。

HOW-TO install XBMC for Linux on Ubuntu, a Step-by-Step Guide – XBMC

If you are using Ubuntu 9.10 or higher, you have the option of a more streamlined install. Load the terminal window and issue the following:

数行、こぴって終了です。

一応言語ファイルも日本語が用意されていますが、ファイル名とかに日本語だすには自前でフォント描いている関係で日本語のフォントの登録が必要です。

hiromasa.another o)» Blog Archive » XBMC for Linux 日本語化

てなわけで、Linux 版の日本語化の方法です。 XBMC は FreeType ライブラリで自前でフォントをレンダリングするので、フォントを内蔵しています。 Ubuntu の .deb からいれると、フォントのありかは以下です。

てなわけで、16:9 液晶で動かすとこんなかんじ。 デフォルトテーマがバージョン 9 から変更になっています。 前のも好きでしたが。 😀

xbmc01

ネットワーク越しでの動画ファイルや音楽ファイルの再生も可能です。 いろんなプロトコル対応していますが、とりあえず Windows のファイル共有(samba)ごしに。

xbmc03

動画の場合はこんな感じにサムネイルが。 音楽の時も、画像が埋め込まれていたらでてくれます。 ありこちぬるぬる動くのが気持ちいいです。  🙂

オープンソースで育っているだけあって、再生に関するいろいろ配慮が行き届いているのが特徴で、たとえば動画のサイズやその際に使われる拡大系のフィルター、またインターレース解除などの設定がリアルタイムに設定できます。

screenshot004

これがやっぱり便利ですね! またキーボードのマルチメディア系のボタン(音量とか)にも独自に対応していますので、フルスクリーンインターフェースの中できれいに操作することができます。

てなかんじで、ネットブックがあっというまにポータブル DVD プレイアになりますので、なかなか便利かもしれません。 ローデフの動画なら ATOM でもコマオチなどはせずにスムーズに動きます。

ATOM + ION + HDMI の小型 PC にいれてテレビに映したりもしてみたいのですが、それはまだ叶わぬ夢。。 😀

Ubuntu 10.04 Netbook Remix インストール

以前、moblin というネットブック向けの Linux をインストールしたことがありましたが、Ubuntu からも Netbook Remix という for netbook のディストリビューションがリリースされています。

10.04 でも Netbook Remix がでましたので、なぁんとなく USB メモリにいれて Thinkpad で起動してみたらこれがなかなか良い!。 IdeaPad でも動作させてみましたが、10.04 の高速起動とあいまってかなり実用的でした。

Ubuntu Netbook Remix  Canonical

Ubuntu Netbook Remix is optimised to run on a new category of affordable Internet-centric devices called netbooks. It includes a new consumer-friendly interface that allows users to quickly and easily get on-line and use their favourite applications. This interface is optimised for a retail sales environment.

moblin (これからは MeGeo になるのかな?)は日本語の入力の設定が骨っぽい感じでしたが、Ubuntu さんのほうはインストール後すぐ使えるようになります。(日本語に関してはインストール後ちょっとまっていると、言語パックのインストーラが起動する模様です)

というわけで、Ubuntu Netbook Remix を IdeaPad S10e で動作させたの図です。 この PC の解像度は 1024×567 の 16:9 液晶。 Netbook Remix はこのような通常より縦にせまい液晶でも動くように、UI が再構築されているのが特徴です。

netbook2

アプリケーションは基本、最大化されて起動し、ウインドウの上の部分がタスクバーに統合される感じになります。 これで縦を稼いでいるわけですね。

また、いつものスタートメニュー型階層ランチャーではなくワンクリック系の専用のものが用意されています。

netbook1

これが結構おしゃれです。 🙂

さて、この Netbook Remix のインストールですが、ぼくは USB メモリに入れて起動しています。 4G の USB メモリを使って、Flash とか必要そうなアプリもいれて、OpenOffice は削除で残り 600M くらいです。 8G あると安心ですが、4G でも十分遊べると思います。

NetBook Remix は .iso イメージで配布されていますので、これから LiveCD としても起動できます。 ここでは LiveCD 起動後インストーラをたちあげて、USB メモリにインストールしました。

CD –> HDD と通常インストールすることろを、CD –> USB メモリとしているわけですが一点注意がありまして、9.10 以前よりどこの MBR にブートローダを配置するのかの選択が、少し分かりづらくなっています。(たしか)

最初間違って進めてしまい、HDD のパーティションにブートローダいれてしまって、Rescue Grub、、、Windows 7 が起動しなくなって焦りました(笑) この場合は Windows を DVD メディアブートして、MBR を修復すれば元に戻ります。

ブートローダの選択はインストーラの「ステップ 7/7」 最後の画面の「拡張」ボタンの中にあります。 USB メモリなど USB ストレージにインストールする場合はここを押しまして、必ずインストールする場所を /dev/sdb とか HDD じゃないほうにしてください。

てなわけで、Windows も壊さずにお手持ちのネットブックで Ubuntu を満喫できますので結構おすすめかもです。

ちなみに、インストール直後は IdeaPad S10e で無線LAN が認識しませんでしたが、リンク先の方法でドライバコンパイルしていれてあげたら無事認識しました。 ありがとうございます!。 😀

netbook3

せっかくネットブックかったけど最近あんまりつかってないなぁという方は、USB メモリも安くなりましたので気分転換にちょこっとやってみるといいかもしれません。

あ、USB メモリは書き込み寿命がありますのでそこだけはご留意ください。 あと、インストール先と、MBR の位置間違わないようにデス。  🙂